NEC VALUESTAR L 570/7D のCPUファン
某吾人からパソコンが動かないと相談を持ちかけられた。
様子をみにいったらファンが唸りをあげていたり氏にそうなぐらい遅い状況で、Microsoft Wordなどの重たいアプリを立ち上げるとWindows自体がフリーズするなど極めて深刻な状況になっていた。
検証対象の機種はNEC VALUESTAR L (PC-VL5707D)なのであるが、どうやらCPUファンが唸りをあげているようである。
どうせ動かないのだから、持ってかえってゆっくりと調べたいと提案して、内輪仕事を抱え込んだ。
さて、筐体をあげて電源を入れて観察すると、唸りをあげていたファンが静かになってしまったのでフロッピードライブとファンの隙間にボールペンを差し込んでみたら羽が触る様子がない。なんとファンが止まっているのだ。
ファンモータの厚みが15mmであるのはCPUクーラーの上にスリムドライブサイズのフロッピードライブが配置してあって薄型のファンモータしか取り付けられないのだ。しかもスリムな筐体デザイン意匠となっている関係でエアフローとなる隙間が15mm程度しかない劣悪な環境を強いられている。
今回対象となった被検証機のCPUクーラーに搭載されていたCPUファンは、AVC(Asia Vital Components Co., Ltd.)の F7015B12M という70mm角15mm厚のファンモータであった。
ファンモータのラベルに DC12V 0.2A とは書いてあるものの仕様についてはよくわからない。
困ったときはWeb検索だのみということで・・・検索してみたが目星をつける情報はヒットしなかった。ただ某販売サイトで回転数が3600rpmであるとされていたのが唯一得られた情報である。
実機で「ファイルと設定の転送ウィザード」などでバックアップ兼サルベージをするためにもCPUファンの交換が必要となる。70mm角15mm厚のファンモータをゲットしないと話が先に進まない。
とりあえず吉祥寺からでないですまそうとヨドバシカメラの地下を覗いてきた。ヨドバシカメラの店頭で70mm角15mm厚のケースファンを探してみたら、長尾製作所 XFAN RDL7015S (仕様 2500rpm 20.11CFM 12V 0.16A)が在庫1個だおいてあるだけだった。明らかに風量不足であることが予想できても、無いよりましと我慢してゲットした。
取り付けて電源を入れてみたら、ヒートシンクを触ると熱くて全然冷えている様子がない。
ファンが動いているのか目視で確認するためにフロッピードライブのネジを外してみた。ファンは元気よく回っているようだ。
熱は下から上へと遷移してゆくものだと託けてシャーシを寝かしてみる。そして行き場を失ったフロッピードライブをDVDドライブの上に仮置きすることにした。
しばらくすると、熱燗の様だったヒートシンクの触った感触がお風呂の湯ぐらいに感じるようになってきた。ダイアログに表示されたプログレスも動きがよくなってきたように思える。
数時間後には人肌程度に感じられるまでになり、とりあえず安定性が戻ってきたようだ。
この調子ならば、ファンモータさえ入手できれば暫く使えそうな望みが出てきたのだが・・・
しかし、現状の能力不足ファンでは筐体の取り付けができない。このまま裸シャーシでは納品できないジャン。
しかも、肝心な部品の選択肢がほとんどない。
いまのところ、検索して見つけた部品の選定候補は、日本電産の Nidec D07R シリーズと、ミネベア(NMB-MAT)の 2806KL シリーズぐらいである。
ネットでは60mm角ファンのオレオレ仕様へ変更で我慢して使っている方も多数おられるようだが・・・さてどうしよう。
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